ダイバーシティを考えて、誰もが幸せに健康的に生きられる社会にしよう!

ダイバーシティを考えて、誰もが幸せに健康的に生きられる社会にしよう!
地球儀の写真


ダイバーシティという言葉は日本でもだいぶ使われるようになりました。
職場環境では女性活用の意味で使われることが多いようですが、そのコンセプトが遅れて入ってきた男性社会の日本の職場ならではのことで、世界的には女性に限ったことではなく、本来ダイバーシティという言葉は多様性の意味で使われていて、自然界では普通の有り様です。

様々な視点を持った人で構成された集団は、危機にも強く、斬新なアイデアも生まれてきます。
そのことがわかってきたからこそ、個性を重視した働き方を認める会社も増えてきました。

以前は会社や役所などでは限られた目的のために効率よく働く必要があるため、同質の人材を集めることが一般的でした。
中央省庁の官僚や大企業の社員などは、東大など国立大出身者や名門大学出身者が大部分を占めています。
女性より男性の方が優遇されている例も少なくありません。
それは過去において、ひとつの目的のために効率的に進んでいくためには意味があったことでもあるのでしょう。

しかし多様性を排除した組織は非常に脆いものです。
上司の周りは保身だけを考えたイエスマンばかりで理不尽な指示が横行し、事なかれ主義の社員が増えた結果、徐々に衰退していく企業は後を立ちませんし、危機管理に失敗してメディアで取り上げられ炎上がなかなか収まらないケースもあります。
また政治家に忖度する官僚ばかりになれば国の将来にも影響するでしょう。

同質性を持つ社会には良い面もあるのですが、時代の変化を受け入れ、良い面は残し変えるべきは変えるという柔軟性を持ちたいですね。
和を重視したり阿吽の呼吸を求めること自体は悪いことではありませんが、異端を排除したり、言わなくても空気を読めよなどという同調圧力になったり、コミュニケーション不足で風通しの悪い社会になってしまっては本末転倒です。

同質性が行き過ぎると、差別やいじめに対して無理解になり、多数派が少数派を虐げている状況になりやすいものです。
ダイバーシティが世界的潮流になってきた現代社会ですので、人類全体の叡智で克服していく必要があります。

日本は、同じような肌の色の同じ言語を使う人が大多数なため同質性の高い国です。
ダイバーシティを意識した社会を積極的に目指すくらいでちょうど良いといえるでしょう。

関東と関西、東北と九州の人ではだいぶ気質は違いますが、それでも世界的に見れば差が少ないのでしょう。
都市部と田舎は以前はだいぶ違いましたが、今では画一的な地方都市が増え、メディアやインターネットの発達で多様性が失われる傾向もあります。
自然を破壊するような地方の同じような開発は犯罪の増加に繋がるという研究もありますし、そろそろ違う道を進む時期です。

先住民であるアイヌ民族や独立国家だった沖縄の人は同化政策で差別に苦労し、近年やっと個性を長所として生きられるようになってきました。
まだ差別がないと言える状況ではありませんが、力強く前向きに生きる人が多くなってきたようで、多様性を活かした社会の担い手になっています。

街では外国人の姿を多く見かけるようになりました。
海外からの一時的な労働者や観光客は、あまり経済的な面だけを考えて急激に増加させないほうがいいとは思いますが、そのような人々がもたらす文化的違いも多様性を受け入れる訓練に繋がるでしょう。
排除したいと思う人が多くならないよう人数や地域的職種的集中には慎重さが必要ですが、できれば気持ちよく付き合いたいものです。
共に有意義な時を過ごしたいですね。

性的マイノリティの人や障害のある方も、他の人が気づかないことを繊細に感じる感受性を活かしてこの国を本当の先進国に導いていくでしょう。
少数派の人が問題なく生きられる社会は、その他大勢の人にとっても安心して生きていける社会です。

様々な人の気持ちを考え、誰にとっても住みよい社会に向かって一歩でも進んで行くことが、今を生きる私たちの使命です。
誰かがやってくれると思うのではなく、私たちひとりひとりがより良い新しい社会をつくる自覚を持っていきたいですね。

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