【みかんはどんな果物】
ミカン科の常緑低木で果実を食べます。
現代はみかんと言えば「温州みかん(ウンシュウミカン)」で、中国の温州をその名の元にしていますが、実際は約500年前に日本の鹿児島県長島町の不知火海沿岸で偶発実生で出来たと言われています。
日本では最もポピュラーな果物のひとつです。
【栄養・効果効能】
一日三個のみかんで病気知らずとも言われますが、風邪や動脈硬化、高脂血症、老化の予防などが期待されています。
三個で大人一日のビタミンCの必要量100mgになり、悪玉であるLDLコレステロールを抑制します。
LDLコレステロールは現代の食生活だと増えがちですが、身近なみかんで動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞の予防に繋がるならいいですね。
美肌効果、ストレス緩和などの作用もあります。
またビタミンCは肌に良いコラーゲンの生成や鉄の吸収促進効果もあります。
β-クリプトキサンチンは2型糖尿病の予防や骨粗しょう症の予防に役立ち、免疫力を高めがん予防にも繋がります。
温州みかんには1800~2000mcgものβ-クリプトキサンチンが含まれ、果物の中で突出して多くなっています。
【注意点】
食べ過ぎるとビタミンCが過剰になりおなかが緩くなる場合があります。
また手が黄色くなると昔から言われていますが、カロテンなどの色素が皮膚に沈着するためです。
これは量を控えれば元に戻りますのでそれ程心配することはありませんが、見た目が恥ずかしいかもしれないので、一日5個くらいに抑えたほうがいいでしょう。
【食べ方】
みかんは白い筋や袋も食べるようにしましょう。
白い筋をあまりきれいに取ってしまうと、その部分に含まれるヘスペリジンという成分がとれなくなります。
ヘスペリジンは花粉症や高血圧、骨粗しょう症を予防し血流を改善します。
食べ方ではないですが昔はよく皮を風呂に入れていました。
リモネンの香りにリラックス効果があるとのことです。
皮のクエン酸で汚れ落としもできるので便利です。
【選び方】
色の濃いもの、皮がしまってきめの細かいもの、軸が細いものが良いとされています。
小さなほうが甘みがある場合が多いです。
【保存方法】
5~10℃であれば3週間くらい保存できます。
へたを下にすると乾燥を防げます。
1房ずつ冷凍することもできます。
箱などで保管する場合は傷んだものと一緒にしないようにします。
腐ったミカンの例え、金八先生を思い出します。
【旬】
9月から収穫が始まる極早生から1月以降に収穫する晩生まで、秋から冬にかけてが旬です。
【育て方】
年平均気温15℃以上の温暖な気候を好みます。
日当たりが良く風が強くない土地で水はけのよい土壌で育てます。
植え付けから5年前後で実を付けます。
幼苗期は鉢で栽培する方法と最初から地植えする方法があります。
常緑樹のため常に肥料が必要です。
主幹基部の強い側枝を剪定し、下垂した枝も剪定します。
初期は充分水やりし、8月から収穫期までは乾き気味で育てます。
7月中旬から8月中旬に摘果をします。
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