【熱中症に注意】
ここ数年、夏になると熱中症のニュースが頻繁に流れるようになりました。
気象条件も変わり、日本も熱帯地方のような猛暑が続き、またエアコンの屋外機の熱などもあり植物の少ない町中では温度が高くなっています。
以前は炎天下で具合が悪くなる状態を日射病と呼びましたが、今では日差しのない状況でも発症することから、身体に熱が溜まり具合が悪くなる症状をまとめて熱中症と呼んでいます。
炎天下で運動をする場合はもちろん注意が必要ですが、熱帯夜の睡眠中に発症する場合もあり、以前の日射病の概念で考えている人は、それとは違うことを意識する必要があるでしょう。
室内の日常生活の中で発症する非労作時熱中症は、屋外での運動などで発症する労作時熱中症より重症化しやすく、高齢者、一人暮らし、高血圧、糖尿病、認知症などの場合は特に注意が必要です。
また高齢者や子供はうまく自分の症状を言葉で伝えられない場合があるので、周りで気づかってあげましょう。
働き盛りの年代でも短時間で発症する場合もあります。
所ジョージさんは2010年に熱中症で倒れ救急搬送され、その後、経口補水液『OS‐1(オーエスワン)』(大塚製薬)のCMに出て、経験者ならではの体験談を語っていますね。
所さんは、畑で草刈りを20~30分したら急にクラクラしてきて汗が止まらず、手が開かなくなり携帯で電話もできず、死ぬのかと思ったと語っています。
「夏は、ホント気をつけた方がいい。まだまだそんな気配がないって油断してると、急にくるから。急にだもん。もう汗がぜんぜん止まんないじゃないのよってなるから。扇風機やエアコンかけても、ぜんぜん冷えないし。だから、若者も気をつけた方がいいよね。あと、お年寄りがおうちにいる方は、常に気づかってあげることが大切だと思う。」
【症状】
めまいや立ちくらみ
倦怠感、吐き気、頭痛、生あくび
筋肉痛、けいれん、こむら返り
顔のほてり 体温が高い
力が入らない、まっすぐ歩けない
汗がでない、大量の汗が続く
動けない、意識障害
等
【発症後の対処】
涼しい場所に移動し、水分や、電解質、糖分を摂取します。
スポーツドリンクや、より早く効果のあるOS-1などの経口補水液を使います。
濡らしたタオルなどを、首の前側、脇の下、足の付根など、太い血管が通っている部分に当てて身体を冷やします。
急激には冷やさないようにしましょう。
冷たい水をかけて冷たい風を当てるなど急激すぎると、毛細血管が収縮し血流が落ち、身体が寒いと勘違いして身震いが起き熱が上がる場合があります。
現場の気温、症状等を考えて行いましょう。
重度の場合は救急車を呼ぶなど、医療機関での速やかな治療が必要です。
【原因】
体内に熱が溜まり体温が上がり、汗をかくなど熱を放出する体温調節機能が損なわれることで発症します。
気温が高い、炎天下で活動する、室内でも日差しに当たっている、風がない、水分を取れない、日陰で休めないなどが原因となります。
【熱中症の予防】
水分と電解質(ナトリウム)を補給しましょう。
OS-1などの経口補水液や、自販機でも買えるポカリスエット、アクエリアスなど、水分と電解質(ナトリウムなど)の補給ができる飲料が便利です。
水やお茶などで水分補給をすると、熱中症対策に必要な電解質(ナトリウムなど)が薄まるため、自分で思うほど熱中症対策になっていない場合があります。
塩分を含む梅干しや塩飴などで塩分を補給しましょう。
以前、炎天下でも徒歩で7~8時間チラシのポスティングをしていたことがありますが、あるベテランの人はいつも梅干しを持ってきて周りにも勧めていました。
水分補給だけでは駄目だと経験上知っていたのですね。
足がつったり、全身のこむら返りも熱中症の典型的な症状です。
ナトリウムなどミネラル不足で起こるため、大量に汗をかいた後は注意が必要です。
梅昆布茶、味噌汁などを飲むことは熱中症の予防に有効です。
慢性腎疾患などで塩分制限のある方は医師の指示に従ってください。
その他、休憩の頻度を増やし、疲労回復に努め、飲酒は控えめにしましょう。